外国為替市場(FX取引をするところ)は24時間営業してるため、 私たちが仕事をしているときや寝ているときでも為替レートは変動します。
その為、FX取引をしているときに何もせずに放置していると、 入金額以上の損失を被ってしまう可能性があります。
この入金額以上の損失を回避する為にあるシステムの事をロスカットといいます。
もう少し詳しく説明すると、 FX業者は口座残高が一定の金額まで減ってしまった場合に、 保有している通貨を強制的に売ってしまうような仕組みを設けているということです。
強制決済は取引している本人の意思とは関係なく、 FX業者が強制的に取引を終わらせてしまうものなのですが、 これが無いと損失額が入金額を上回ってしまう危険性があるので、 ロスカットはとても重要なシステムなんです。
ここからはロスカットについて具体的な例を挙げてご説明します。
レート | 保有通貨 | 証拠金 | 損益 |
---|---|---|---|
100円 | 1万通貨 | 20万円 | 0円 |
上記の表の条件で、ドル/円を保有したとします。 FXでは入金した金額がそのまま証拠金になるので、 口座の中に20万円入金してあるということです。
ドル/円が100円のものを1万通貨買うので100万円必要になりますが、 FXではレバレッジがかけられるので証拠金が20万円でも100万円分の通貨が運用できます。
損益は取引をしてから為替レートが変動した時のものなので現在は0円です。
取引を開始してから時間が経ってドル/円が99円にになると、 損益が-1万円になるので下の表のようになります。
レート | 保有通貨 | 証拠金 | 損益 |
---|---|---|---|
99円 | 1万通貨 | 19万円 | -1万円 |
さらに時間が経ってドル/円が85円まで下がってしまった場合、 下の表のようになります。
レート | 保有通貨 | 証拠金 | 損益 |
---|---|---|---|
85円 | 1万通貨 | 5万円 | -15万円 |
ここまでくるとさすがに焦りますよね。 ここからさらにドル/円のレートが下がり続けて、 ドル/円が80円以下になってしまったら証拠金はマイナスになってしまいます。
私たち投資家からしてみたら、 証拠金がマイナスになるという事は負債を背負うという事になりますし、 FX業者からしてみたら、その負債を回収しなければならない手間となってしまいます。
上記のようにならない為に、 損失を証拠金の金額以内で収まるようなロスカットという仕組みが存在しているのです。